Ryusou Blog

品質は個人で上げるものではない

2026年03月17日23時33分

「質とスピード」という有名なスライドがあります。これは(とても)雑な要約をすると、ソフトウェア開発の「質」と「スピード」は両立し、相関関係にあるという理解をしています。質を上げるとスピードも上がるという主張です。

そのスライドの中では、良いコードを書く人はどんなスピードで書いても良いコードを書くし、悪いコードを書く人はどんなスピードで書いても悪いコードを書くという引用もあり、なかなかグサっとくるものがあります。

逆にいうと自分はどれだけ時間をかけても経験値や能力以上のコードや品質のものは作れないという捉え方を自分はしています。

品質は個人で上げるものではない

AIが発展した現在においては、上手くやると自分の能力以上の品質のコードを書けるようになりました。一方で、ドメイン知識や設計の勘所といった経験に依存する部分は依然としてばらつきが生まれます。

自分の肌感ですが、AIによって求められる品質が高まったが故に、「品質を1人で作り込もうとする圧力」が高まっている感覚があります。AI時代にも生き残るエンジニアになるために1人でAIと戦いをしている.....そんな感覚です。

品質はフィードバックの中で高めるものである

品質を高めるには、AIを駆使しても個人の経験などから限界があることを述べました。それを解決するにはチーム内でのフィードバックを早く回すというごく当たり前のことが改めて必要だと考えています。

個人で品質を抱え込み、真面目に作り込みを続けていくと全体最適を崩します。改めてエンジニアに求められているのは早く出してチームに自分の作業を晒し、チームとして全体最適を高めていくということだと思います。

おそらくあなた1人では高め切れなかった品質はチームの誰かがさらに補完してくれるでしょう。その品質の差分は体系化をするチャンスです。AIやチームがその品質に到達しなかった差分を学習し新たなガードレールを構築するチャンスです。そこが自分自身のエンジニアとしての価値を高める最大のチャンスでしょうそれに時間を費やすことがエンジニアリングの中心になっていくのではないかと感じています。

とはいえ守るべき品質はある

このブログは「質を下げてもいい」という主張をしているのではありません。テストカバレッジ...など品質を担保する仕組み作りも必要です。チーム内のフィードバックが活発でないと感じたなら、もしかしたらそのあたりの基準が曖昧なのかもしれません。


この記事では品質は個人で高めるものではないという話をしました。AI時代ジュニア不要論という話も出てきています。ただこのフィードバックループを最大に回せるのはフィードバックを最も受ける立場であるジュニアだけです。

そう考えるとまだまだAI時代でも成長のチャンスは多く残されているようにも感じます。

(このブログは自分に向けて書いたものでもあります.....。