AI時代のエンジニアに必要なのは「消す勇気」
2026年03月11日19時30分
個人開発をちょこちょこ進めていますが、ある機能をAIと壁打ちしながら完成させました。その機能は画期的で、UIを見て惚れ惚れしてしまうほどでした。
しかし実際に数日、自分でその機能を試していると、徐々に使いにくい部分がどんどん気になるようになりました。結果として、私はAIにその機能に関連するコードの削除を依頼しました。
その機能を消した途端、アプリはシンプルになり、今はそこに課金の要素を見出して別の機能開発を進めています。
このようにすぐ機能を消せるというのは、個人開発の大きなメリットだと思います。チームで開発していると、なかなかこうはいきません。その機能に関わるメンバーや工数、さまざまな感情など、捨てきれない要素が多く、サンクコストがどんどん拡大してしまいます。
散々言われていることですが、AIで開発したものは、これらの感情を一切排除して削除できます。AIのメリットの一つだと思います。
これからのAIに負けない個人的な立ち回りとして、自分の作業が消えてもよいというマインドを持ち、消えてしまうことに負の感情を持たないことが重要だと思います。とはいえ人間なのでそれは簡単ではありませんし、自分がそのマインドを持っていたとしても、他の人が気にしてしまう可能性を完全に排除することは難しいでしょう。
そこで、それらの障壁をなくすためにできそうなことをいくつか考えてみました。
1. まずは自分がそういうマインドを持っている人間だと表明する
このブログを書いた目的はそこにあります。自分の作業はすべて無になることが至高の喜びであり、自分の消しやすい作業はチームの思考を加速させていると考えています。チームとして「私たちはそういうチームなのだ」と宣言することも大事だと思います。
実装していて違和感があれば、自分から消すことを提案してもよいかもしれません。
2. AIにやらせる
また、AIにコードを書かせることも重要です。私はCursorでコードを書いていますが、ほとんど自分では書いていません。アクティビティを見ると、Tab Acceptすらせず、ほぼAgentsが自動生成していました。自分の作業ではないので消しやすいです。つまり、コードに感情が乗っていません。
3. スピードが大事
そもそものサンクコストを減らしましょう。工数が多い場合は、最短でリリースできる方法を考えるべきです。スパイク実装も効果的です。
4. 部屋の掃除をする
半分冗談ですが、消すこと・消されることに喜びを感じるようになる効果があります。部屋のものを極限まで減らしてみると、違和感のあるものが意味もなく残っていることに不快感を覚えるようになります。
今回この記事を書きながら、自分がこれまで働いてきて作ってきた負債や作業途中のものが、途中で消えてきたことを思い出していました。
シンプルに迷惑だった負債があったことも否定できません。しかし、それも含めて自分の価値なのだと思えるようになってきたのは、良い進歩だと自己分析しています。